占いのお陰でシンデレラになれました!~奇跡の偽装結婚




「那月君、久しぶりだな。」

「おじ様、ご無沙汰してしまい、申し訳ありません。」

「さぁ、中へ…」



沙也加さんのお屋敷は、本当に那月さんの実家のすぐ傍だった。
歩いてほんの数分って感じ?
那月さんの実家は純和風だけど、沙也加さんのお屋敷はとても洋風。
お城とまでは言わないけれど、雰囲気的にはそんな感じで、庭にもお花や木々がいっぱいで、薔薇のアーチがあったり、可愛いベンチがあったりと、ロマンチックな雰囲気のお宅だった。
沙也加さんのお父さんも、那月さんのお父さんとはずいぶん雰囲気が違って、なんていうか…気さくな感じで、かなり若く見える。
お母さんもとても美人だ。
こんな両親だから、沙也加さんもあんなに美人になるんだね。
沙也加さんの傍にいた人は、きっとお兄さんじゃないかなと思った。
お兄さんも当然顔が小っちゃくて、イケメンだ。
類は友を呼ぶ…とは言うけれど、沙也加さん兄妹と那月さん兄弟って、どんだけ可愛い集まりだったんだろう。
今でもこの四人が揃ったら、ちょっと引くくらい、綺麗なグループだよね。



部屋の中もやはり洋風だ。
最近は、あまり驚かなくなったけど、居間に大きなグランドピアノがあったのにはやっぱりちょっとびっくりした。
私達は、ふかふかしたソファに腰を降ろした。
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