歪な光
でも、そんなこと、警察で話したところで何が変わる?





市から教育委員会かなんかのひとがやってくるかもしれない。





でも、私はもう高校生だ。保護より自分が行動して、自分を守る術を身につけるべきなんだ。





「被害届出さなきゃ助けてくれないなら、助けてくれなくていい」





私は強く言い切った。





法で定められた行動しかできない事は知っている。でも、そんな規定じゃなくて、わたしを助けて欲しいんだ。





瞬に、仕事としてだけではなく、ただの人として救って欲しいと願ってしまうのは、どうしてだろう。






「真白ちゃん、ごめんね。確かに、法で定められたことしか出来にくいのは事実だよ。でも、僕は君を助けたいんだ」





そんな純粋な瞳で私を映さないで





私はあなたより穢れを知って生きている。





でも、その純粋な瞳に写し続けて欲しいとどこかで願ってしまう。


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