歪な光
「ごめんなさい…お母さん…」






無意味な言葉だな。







謝ったって気がすむまで止まらないこと知ってるのに、





そして、母もその彼氏も目に見えないところに傷をつけることに長けていた。





はたからみたら、私の身体に傷があるなんてだれも想像もしないだろう。







でも、みえないところは、見せれないほど無残な傷跡が無数に残っている。






「あんたをこんなに一生懸命に育ててるのに、なんで、なんで、あんたは反抗ばかり!」






今日の母は興奮が冷め止まない。




そのせいか、付けたタバコの吸い殻が私の足に落ちた。






「アツッ」





スカートでは隠せれないふくらはぎに灰が落ちた。






それを見ると、母は青ざめて暴力をやめた。






見えるところにつけちゃったって、焦ってるのかな?






きっと、私の心配している顔じゃないね。





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