歪な光
「火傷が…」






母は急いで氷を持ってきて、私の足に直接付けた。





今度は冷たすぎて痛い。







「真白、大丈夫?」






自分でやっといて、冷静になると、私の心配をする。






本当、狂った母親だ。






「大丈夫だよ。私、部屋いくね…」






私はこのチャンスを逃さまいと、フラつきながら立ちあがり、二階の自分の部屋へ行った。





やっと、解放された。






私の気持ちは、今すぐにでも、ケータイを確認したくてたまらなかった。






瞬から連絡が入ってないか、それだけが私の望みだから。







二階にある自分の部屋が、新しく付けられた傷や痣の痛みがあるせいか、遠く感じる。






私は手すりに自分を預けながらゆっくりと登っていった。




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