歪な光
私は瞬に自分の話しを始めた。





母と父親は私が幼い頃に、父親が出て行く形で去って行ったこと、





その後、祖母が一人で住む今の一軒家で三人で住んでいたこと、





女手一つで、仕事から帰り疲れた母はアルコール中毒になってしまったこと、






酒に酔うと暴言暴力が酷くなる、そして、酔いが冷めてくると、

「愛してるから怒るのよ」


と、泣きながら私に言ってくる。





祖母が他界すると、その悲しさからさらに暴言が酷くなって言った。






そして、寂しさを誤魔化すために今の彼氏を家に上げるようになり、いつしか棲みつき、強姦されるようになった。





そのことは、母は知らない。





言えない。





だから、二人きりになりたくない。





でも、時々何故か母より早く帰ってくるから怖いんだ。






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