脳内☆彼氏
やっと部活が終わった。
私はフラフラと校舎を出ると、目立たない校庭の隅で座り込んだ。
もうやだ
もうやだ
もうやだ
(お前、そんな所で何やってんだ?)
部長の声とともに、頭をクシャリと撫でられた。
なんで部長が?
驚いて顔を上げると、部長が皮肉な微笑みを私に向けて…
…いなかった。
誰もいない。
慌てて立ち上がると、ホログラムの様に、部長の姿が浮かび上がった。
(そんな所に座り込んでたら、みっともないだろ。帰るぞ!)
これ…私の妄想!?
(捨華!?)
捨華がふざけてやってるの?
妄想の部長は耐え切れず、笑い出した。
(なに?俺の事、妄想しちゃってんの?マジキモ過ぎ!)
(やめてよ!捨華なんでしょ?ふざけないで!)
(何言ってんの?お前が妄想してんだろ?ちょっと口きいただけで、意識して妄想してんじゃねーよ!)
部長はケラケラと笑いながら、私をなじり続けた。
やめて…やめて…!
私は両手で耳を覆って、きつく目を閉じた。でも、それで妄想の声が姿がさえぎれるはずがなかった。
なんで?捨華は妄想でしょ?私の言って欲しい言葉しかしゃべらないはずでしょ?
なんで、部長の姿でそんなヒドい事言うの?なんで妄想が裏切れるの?
ジ…ジジ…
部長の姿がぶれはじめ、笑い声にノイズが入った。
(かのん…花音!)
(捨華?)
部長の姿が一瞬だけ捨華に戻った。
(あれは妄想です!惑わされないで!しっかりと私をイメージして下さい!)
私は、伸ばされた捨華の手を振り払った。
(あんただって妄想じゃん!)
捨華の姿が掻き消え、再び部長が現われた。無理矢理私の肩を抱く。
(意地悪して悪かったな。ホントは俺…お前の事…)
私は必死で部長の手を振り払った。逃げようと走り出したが、そんな方法で妄想を振り払えるはずがない。
部長は私と同じ速さでついてくる。
(…とか妄想してるわけ?マジでキモっ!迷惑だからやめてくれない?)
私は泣きながら走り続けた。
私はフラフラと校舎を出ると、目立たない校庭の隅で座り込んだ。
もうやだ
もうやだ
もうやだ
(お前、そんな所で何やってんだ?)
部長の声とともに、頭をクシャリと撫でられた。
なんで部長が?
驚いて顔を上げると、部長が皮肉な微笑みを私に向けて…
…いなかった。
誰もいない。
慌てて立ち上がると、ホログラムの様に、部長の姿が浮かび上がった。
(そんな所に座り込んでたら、みっともないだろ。帰るぞ!)
これ…私の妄想!?
(捨華!?)
捨華がふざけてやってるの?
妄想の部長は耐え切れず、笑い出した。
(なに?俺の事、妄想しちゃってんの?マジキモ過ぎ!)
(やめてよ!捨華なんでしょ?ふざけないで!)
(何言ってんの?お前が妄想してんだろ?ちょっと口きいただけで、意識して妄想してんじゃねーよ!)
部長はケラケラと笑いながら、私をなじり続けた。
やめて…やめて…!
私は両手で耳を覆って、きつく目を閉じた。でも、それで妄想の声が姿がさえぎれるはずがなかった。
なんで?捨華は妄想でしょ?私の言って欲しい言葉しかしゃべらないはずでしょ?
なんで、部長の姿でそんなヒドい事言うの?なんで妄想が裏切れるの?
ジ…ジジ…
部長の姿がぶれはじめ、笑い声にノイズが入った。
(かのん…花音!)
(捨華?)
部長の姿が一瞬だけ捨華に戻った。
(あれは妄想です!惑わされないで!しっかりと私をイメージして下さい!)
私は、伸ばされた捨華の手を振り払った。
(あんただって妄想じゃん!)
捨華の姿が掻き消え、再び部長が現われた。無理矢理私の肩を抱く。
(意地悪して悪かったな。ホントは俺…お前の事…)
私は必死で部長の手を振り払った。逃げようと走り出したが、そんな方法で妄想を振り払えるはずがない。
部長は私と同じ速さでついてくる。
(…とか妄想してるわけ?マジでキモっ!迷惑だからやめてくれない?)
私は泣きながら走り続けた。