鬼部長に溺愛されてます
びっくりしたのも束の間、今度は無性に笑いが込み上げる。
堪えきれなくなって声をたてて笑うと、「どういうつもりだ、麻耶」と、桐島さんは不機嫌な顔で私をジロリと睨んだ。
「天罰ですよ、天罰」
「なんの天罰だっていうんだ」
「私をいじめてばかりいるからです」
逆転満塁ホームランだ。
「私の幸運をわけてあげますね」
勝ち誇った顔で桐島さんの頬にキスをすると、桐島さんは負けを認めたように眉尻を下げたのだった。
―番外編③END―