【完】姐さん！！

「逆に、なるみはいつからなの？」



「わたし、は……

中学のときに、ほら、あのことで助けてくれた時から……」



「俺ら、付き合うフリするずっと前からお互いのこと好きじゃん……なんだそれ……

ずっと兄貴のこと好きなんだと思ってたのに」



付き合うフリするずっと前から、ってことは。

衣沙も少なからず、わたしと同じくらいは好きでいてくれてる、ってこと……よね？



「衣那くんには、衣沙のこと相談してたの」



「は？　俺も兄貴に相談してたけど？」



「………」




ということは？

衣那くんはわたしと衣沙の気持ちを知ってたわけで……？



「あの助言の数々は、ちゃんと根拠あったのね」



そりゃあ色々と言い切れるわけだ。

だってお互いから相談受けてたんだから。衣那くんも、わたしたちがなかなか上手くいかなくて困ってたかもしれない。あとでお礼言わなきゃ。



「それより、なるみ。

俺色々と聞きたことあるんだけど。まず今日誰と一緒にいたんだよ。あと、あれだ。ツキと流兄のこともちゃんと聞いてない」



「……言わなきゃだめ？」



「なんか言えないようなやましいことでもあんの？」



いや、全然そういうわけじゃないけど。

だからって、別に自慢げに話したい内容でもないし。