風の歌
『メルフェンサー(光銃)!!ヴァンナー(暗銃)!!……「双天一撃」!!!』


海里の声に合わせ、螺旋の光が一瞬にして2つの白銀に輝く銃と漆黒に染まった銃に変わった。



「何あれ…!?」
「あの人ってE組の桃原さんだよね?今何したの!?」


学校中の人が大騒ぎしている。




「………」


陸は驚きを隠せない表情でただひたすら、海里を見つめている。


「海里が共鳴者だったなんて…」


風歌はポツリと呟く。
だが、陸には聞こえていない。


「………」


海里はメルフェンサーとヴァンナーを手に取った。


「本当に、会えたね…」

『よくちゃんと言えたな!』

『待ち遠しかったわ』

「…うん」


微笑む。



「君は、共鳴者だったのか」


黒服の男はメルフェンサーとヴァンナーをじっと見た。


「あの、あなた達は何者なんですか?」

「お前と同類の人間」


海里の側にいた男は、何かを手に取った。


「…これは?」


その男が手に取ったのは
柄の長い、鞘がついた透き通る美しい刀。


「俺達も共鳴者だ」

「共鳴者…」

「君の名前は?」

「海里です。桃原海里」

「海里ちゃんね。…じゃあ、海里ちゃん、君には俺達と一緒に来てもらうよ」

「どこにですか?」

「「ARMS」研究所」


…ARMS?
そうか、私はメルフェンサーとヴァンナーの共鳴者。つまり、ARMS使い。



「ちっ…ちょっと待って下さい!!」

「!」


振り向くと、そこには息を切らした校長が立っていた。


「校長先生…」

「すみませんが、その娘があのARMSの共鳴者だったとしても、勝手に我が校の生徒を連れて行かれては困ります!!」

「…そんな事は言ってられないんですが」

「何故連れて行くのですか!?」

「すみません。それは部外者のあなたには話せません」

「私はこの学校の校長です!最高責任者です!!子供を親御さんの許可なく勝手に連れて行かれては困ります!!」




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