風の歌
「…ん〜海里ちゃんのARMSの件は、これから慎重に調査していかないといけないみたいだね」
腕を組む。
「!…他のARMSとは、会話できるのかい?」
「やってみないと分からないです」
「3人の使うARMSの名前は知ってるかな?」
「あいつのARMSの名前なら、憑物っていうのを倒した時に聞きました」
星のARMSであるマサムネを指差す。
「…わかった!」
ポンッ!と両手を叩く。
「疑うようで悪いけど、海里ちゃんの「ARMSと会話できる能力」ってのを確かめたい。だからこの2つのARMSと会話して、名前を当てて欲しい」
「…わかりました」
もし会話できなかったら、私信用ない人になっちゃいそうだなぁ…
でも、2人の声、ちゃんと聞こえるもん。『大丈夫。リラックスして、集中してやれば聞こえるよ。』って言ってくれてる。だからきっと、大丈夫…
『‥‥初めまして。私は海里って言います。あなた達の名前を教えてくれますか?』
海里の問い掛けを、真剣に聞いている空達。
『…これはちゃんと答えた方がよいのか?』
「!」
陽のARMSの声が、海里に聞こえこえた。
『今やってることは、真剣な事なの。私の声が聞こえているなら、ちゃんと答えて欲しい』
『そうか、ならばしかと答えよう。海里と言ったな?私は「ウェルヴィン」と申す。陽のARMSだ』
『あなたが陽のARMSね?問い掛けに答えてくれてありがとう。名前、しっかりと覚えたよ!』
笑顔で言う。
「…!」
反応する陽。
『後は、あなたね。名前を教えてくれる?』
『お前も、ちゃんと答えてやったらどうだ?』
『…わかってるさ…。俺は「カイザー」だ』
ぶっきらぼうに喋るARMS