風の歌
「そうだ!星も通訳してもらえよ!!」
「あ?いいよ俺は…」
かったるそうにしている。
「なぁに?あんたみたいな仏頂面でも遠慮するの?」
わざと嫌味風に言ってみる。
「何で馬鹿に遠慮しねぇといけないんだよ?…てか仏頂面って言うな」
「じゃあ馬鹿って言わないでくれる?」
自分からふっかけたことだが、怒り気味に言った。
再び睨みあう2人。
「何?この2人、仲悪いの?」
「あ゙〜…何かそうっぽい……」
苦笑いしながら言う。
「最初、星が海里ちゃんのこと「馬鹿」って言い始めて、怒った海里ちゃんが星のこと「仏頂面」って言い出して……で、何か睨み合いになってた………」
女の人は睨み合っている2人を見る。
「何だか、良いコンビになりそうね♪」
「そうか?俺は思わないけど…」
「あたしもならないと思うよ。月って皆と考えることが違うよねぇ〜」
「話してないで、止めたらどうだい?」
と、言いながらお茶を飲む空。
「…」
2人を見ると、いつのまにか、睨み合いから口げんかになっていた。