風の歌
「!!」
中に入ると、暗がりの中兵士が7人、そして中央に仮面と鎧を身に着けた男が立っていた。
「ふむ…やはり全員ARMS使いか。奪い甲斐があるものだ」
低く笑う仮面の男。
「さっきの雑魚が言っていたのはあのおっさんのことか」
「そうみたいだな」
小声で話す陽と星。
何か、いかにも強そうだよあの仮面の人……。
少しおじげつく海里。
仮面の男だけ、漂うオーラが違う。
『海里気を付けろ!あの男はARMSを隠し持ってる!』
「!‥本当に?」
「海里、ARMSが何か言ってるの?」
月が目線だけ海里に向けた。
「どうやらあの仮面の人、ARMSを隠し持ってるみたいです」
「なるほど。じゃああの男が共鳴者ってわけか」
構える陽。
『それは…』
「違うぜ。あのおっさんは共鳴者じゃない」
メルフェンサーが言う前に星が答えた。
驚くメルフェンサーとヴァンナー。
「だろ?」
海里を見て薄く笑う。
「…そうなの?」
『…ああ』
「星が言ってるので合ってるって…」
海里も驚く。
何でそんなこと分かるのこいつ…。
「何を言っている?私はARMSを扱うことができるのだぞ?」
ARMSを取り出す。
取り出されたARMSは、禍々しい気を漂わせた悪魔のような翼の形をした剣である。