風の歌
「申し訳ございません。懐かしさのあまりい取り乱してしまいました…」
「だ、大丈夫よ」
と言いつつ本日何度目かわからない苦笑いをする風歌。
「お許し頂きありがとうございます。……えー、あなた方がアリアドネの方でいらっしゃいますね?」
「はい。私達はアリアドネ統括代表取締役赤坂の代わりに参りました。」
「はるばるご苦労様でございます。国王がお待ちです…着いて来て下さい」
数名のメイドがペコッと頭を下げ、白瀬を先頭に歩き出した。
…緊張してきた。
段々と近づいてくる城を見上げ、海里はゴクリ、と唾を飲み込んだ。