孤独な死神
転入初日。僕は普通に登校する。
蜂蜜色のウィッグが取れないように編み込んだ。
黒い猫耳付きパーカーを浅めに被ってヘッドフォンを装着。お気に入りの曲を流してテンションを上げておく。
ネクタイは緩く巻き、赤色のダイヤ型ピアスをして重たい指輪をつける。
そうすれば喧嘩の時にメリケンサックのようなものになるからお勧め。
十字架のネックレスをして派手なヤンキー感を出してみる。
これなら浮かないだろ。多分。僕の容姿だと似合うから変ってこともない。
どうやらヤンキー感はあんまり出てないみたいだけどね……モデルって感じ。まぁいいでしょ。
なんならモデルやってみてもいいね。
顔がバレないようなナチュラルメイクをする。汗で落ちない高級化粧品を使った。
よし、これでOK
「おっとそろそろ時間か。行かないと」
初日から遅刻して目立つのは避けたいからね。
高校の校舎はヤンキー校だというにも関わらず意外ときれいだった。
職員室によると何故か先生達が目を見開いて僕をみた。
あぁ、遅刻しなかったから驚いてるんだね。
どうやらこの学校では転校生が遅刻するのが当たり前らしい。
校長室でイケメンの校長と少しだけ話して、イケメン先生に連れられて教室に来た。
呼ばれるまで廊下で待機しておけ、との事だ。
廊下バイクとか見れるらしいのに廊下も綺麗。落書きもない。なんならゴミ一つ落ちていない。
どういうことなんだろう。もしかして転入する高校間違えたかな?
「えー、転校生を紹介する。入ってこい」
そんな事を考えてる内にイケメン先生に呼ばれた。
中に入るとじろじろと見られた。
男6割、女4割ってとこか。
女子は僕を見て目を輝かせた。ふふふ。可愛くてかっこいいからね。
逆に男子は僕を見て一瞬目を輝かせたけど制服を見て残念そうにした。残念、可愛い系の男でしたぁ。
どんまい!
自己紹介をしろと言われた。一般的な自己紹介をするつもりはないから、名前だけ。
「如月涼(kisaragi ryou)です」
ぺこりと頭を下げると先生が顔をしかめた
「…………他は?」
「……名前言いましたけど?」
そういうとまた顔をしかめた
どうやら僕の情報が手に入らなくてご不満のようだ。
まぁ名前だけでも分かっただけマシでしょ。偽名だけど一応それっぽく作ってあるからさ。
あんまり情報は出ないだろうけどね。矛盾させるとめんどくさいし、警察関係者ってことにしてあるからね。
「………………まぁいいだろう。一番後ろの窓際の席だ」
「了解です」
てくてくと歩いて行くと横からにゅっと足が出てきた
踏むか飛び越えるか蹴るかで迷い、立ち止まるとその生徒はつまらなそうに足を引っ込めた。
よし、順調順調。これで特に容姿以外では目立ってないはずだ。問題は、周りの席の人たちだね
興味を持って声をかけてくるか、無関心か。
「楽しみだなぁ」
皆に聞き取れないような小声でそう呟いた
蜂蜜色のウィッグが取れないように編み込んだ。
黒い猫耳付きパーカーを浅めに被ってヘッドフォンを装着。お気に入りの曲を流してテンションを上げておく。
ネクタイは緩く巻き、赤色のダイヤ型ピアスをして重たい指輪をつける。
そうすれば喧嘩の時にメリケンサックのようなものになるからお勧め。
十字架のネックレスをして派手なヤンキー感を出してみる。
これなら浮かないだろ。多分。僕の容姿だと似合うから変ってこともない。
どうやらヤンキー感はあんまり出てないみたいだけどね……モデルって感じ。まぁいいでしょ。
なんならモデルやってみてもいいね。
顔がバレないようなナチュラルメイクをする。汗で落ちない高級化粧品を使った。
よし、これでOK
「おっとそろそろ時間か。行かないと」
初日から遅刻して目立つのは避けたいからね。
高校の校舎はヤンキー校だというにも関わらず意外ときれいだった。
職員室によると何故か先生達が目を見開いて僕をみた。
あぁ、遅刻しなかったから驚いてるんだね。
どうやらこの学校では転校生が遅刻するのが当たり前らしい。
校長室でイケメンの校長と少しだけ話して、イケメン先生に連れられて教室に来た。
呼ばれるまで廊下で待機しておけ、との事だ。
廊下バイクとか見れるらしいのに廊下も綺麗。落書きもない。なんならゴミ一つ落ちていない。
どういうことなんだろう。もしかして転入する高校間違えたかな?
「えー、転校生を紹介する。入ってこい」
そんな事を考えてる内にイケメン先生に呼ばれた。
中に入るとじろじろと見られた。
男6割、女4割ってとこか。
女子は僕を見て目を輝かせた。ふふふ。可愛くてかっこいいからね。
逆に男子は僕を見て一瞬目を輝かせたけど制服を見て残念そうにした。残念、可愛い系の男でしたぁ。
どんまい!
自己紹介をしろと言われた。一般的な自己紹介をするつもりはないから、名前だけ。
「如月涼(kisaragi ryou)です」
ぺこりと頭を下げると先生が顔をしかめた
「…………他は?」
「……名前言いましたけど?」
そういうとまた顔をしかめた
どうやら僕の情報が手に入らなくてご不満のようだ。
まぁ名前だけでも分かっただけマシでしょ。偽名だけど一応それっぽく作ってあるからさ。
あんまり情報は出ないだろうけどね。矛盾させるとめんどくさいし、警察関係者ってことにしてあるからね。
「………………まぁいいだろう。一番後ろの窓際の席だ」
「了解です」
てくてくと歩いて行くと横からにゅっと足が出てきた
踏むか飛び越えるか蹴るかで迷い、立ち止まるとその生徒はつまらなそうに足を引っ込めた。
よし、順調順調。これで特に容姿以外では目立ってないはずだ。問題は、周りの席の人たちだね
興味を持って声をかけてくるか、無関心か。
「楽しみだなぁ」
皆に聞き取れないような小声でそう呟いた