ラブソング -詩-




このラブソングは、彼氏から彼女へのプロポーズに似た気持ちを伝えるような歌。


「ありがとう」

「え、何?」

「うぅん。なんでもないよ」


だって私にくれようとしてたんでしょ?

それってプロポーズ?なんてちょっと調子に乗ってたりしてる。


「この感じでありがとうはおかしいだろ」

「おかしくないの。てかまた別の歌作ってね」

「え~」

「え~、って何よ」


肩を思いっきり殴る。
作って欲しい。
ちゃんとプレゼントして欲しいし…。


「だって作って欲しいんだよ」

「…CDになったけど、これはお前の歌だろ?」

「それ知ってるの私とマサ君だけでしょ?」


不機嫌そうに私が言うと、マサ君はキョトンとした顔をして笑う。


「これ歌うときは、咲子のことだけ考えて歌ってるけど?それってお前の歌ってことじゃないの?」


車の中で、曲が終わる。

私は何故か赤面。
恥ずかしくなって下を向いて「うん」と、一言だけ答えた。
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