大好きな君と




やっぱりさっき言いかけたであろう

凌がここにいる理由が気になって

仕方なくて思い切って聞いてみることにした





「「…あのさ……」」





な、な、なんと!


ハ、ハ、ハモった…?!



「え、あ、なに?凌から…どうぞ……」



平然とした態度…保てました?笑





「あ、あぁ……」



「…それで?」




「今日…親父の命日なんだ」



「…え…?」



そうか…

凌のお父さんは凌が5歳の時に亡くなってて…

あ、確か、この頃亡くなった



今日が命日だったんだ





「俺はさ、親父が死んでからずっと強がってたのかもしれない」



「…?」



強がってた……とは?




「俺、もう母親しかいないし一人っ子だしこの家には男がひとりで……その………」



「…ん?」




「………守らなきゃな…って」




いつもの凌じゃない

凌にはそんな考えがあったんだね…

守らなきゃなんて、さすがすぎだよ


改めて…そういう凌が好きなんだよ、あたし





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