ワンダートリップ



その時、私は今までにない絶望感を覚えた。


強引に私を家から追い出した最低の母親を私は初めて憎んだ。


そして、味方だった妹の美月も、もう私の味方ではないと偏見し美月までも憎んだ。


なんで、私がこんな辛い思いを…。


大きなキャリーバックを引きづらせながら、とぼとぼと歩いていく。


ふと、空を見上げる。


あれ…?なんか、空が紫色に見える…?それに、雲もすごく黒い…。


すると、その真っ黒な雲の上に少女がいることに気が付いた。


「っ…?!」


私は驚く。


その少女も真っ黒な雲と一致するくらい、影か何かで目以外は分かりにくかったが、明らかに私をじっと見つめている。


『こっち…見てる…??!』


突然、その少女は手を出し、灰色の光をポワーッと出す。


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