またこの場所で…
傷つけたくないから《side裕》
「……え、ええっ!?……はっ」
春飛と勉強をしていたら突然美織の声が聞こえた。
美織達の方を見ると、慌てて口を手で押さえている美織とそんな美織を見て笑う龍の姿。
「…あいつら……真面目に勉強してんのかよ…」
「アハハ…きゅ、休憩じゃないかな、うん…」
思わず出たため息は仕方ない。
それに、なんで美織は龍に対して顔を赤らめてるわけ?
俺にこんなこと言う資格はないんだろけどさ。
むかつくんだけど。
それに、龍は鋭いから俺の気持ちも知ってるはずだろ?
あいつにも好きな奴はいないにしろ、気になってる奴ができた訳だしさ。