またこの場所で…
楓月くんは美織を傷つけたと言っていた。
どうして相手を傷つけたから好きって言う気持ちを言わないの?
というか……
「…好きってなんだろう……」
楓月くんに聞かれた妃波くんへの気持ちもよく分からないし。
分からないことばかりでため息をつきながら脚を180度に開き上半身を前に倒す。
「何!?お姉ちゃん好きな人いるの!?」
「ちょ、二花!?なんで私の部屋に……っ!?」
「ちゃんとノックしたよー?でも返事ないから開けちゃった!」
私のすぐ隣に二花がしゃがんでニッと笑っていた。
なんかめんどくさい人に聞かれてしまった気がする。
「それでそれで!?お姉ちゃんの好きな人って誰!?
この前の栗毛ボーイ!?」
「変なあだ名つけないの!妃波くんはただの友達で……」