またこの場所で…



遠くからチャイムの音が聞こえる。



いつの間にか閉じていた瞼を開ける。



あれ、私寝てた…?



というかここで何してたんだっけ…?



ふと肩に重みを感じて見てみれば特進クラスの制服のジャケットがかけられていた。



これって……



「あ、起きた?」

「わっ……!」



いきなり声が聞こえて肩を揺らす。



声のする方を見るとそこにはスケッチブックを持って窓の方を向く妃波くんがいた。



鉛筆を走らせる音が微かに聞こえるから、絵を描いているんだ。


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