またこの場所で…
「今日のお花も綺麗だねぇ」
「でしょ?私が選んだんだよっ」
お婆ちゃんに褒められると、とても嬉しい。
学校帰りの私は、少しだけお婆ちゃんと最近の学校生活とか、お家での出来事だとか、たわいない話をした。
お婆ちゃんは、私の大好きな笑顔で何度も頷きながら聞いてくれた。
「お婆ちゃん、そろそろ帰るね?またお見舞い来るから!」
「そうかい。美織ちゃんも忙しいだろうから、無理しなくてもいいからね。お母さんにもよろしくね」
寂しいなんて言わずに、私のこともお母さんのことも気にしてくれるのは、お婆ちゃんの優しさだ。
「うん、またねーっ」
お婆ちゃんに大きく手を振って、病室を出る。