またこの場所で…



「今日のお花も綺麗だねぇ」

「でしょ?私が選んだんだよっ」



お婆ちゃんに褒められると、とても嬉しい。



学校帰りの私は、少しだけお婆ちゃんと最近の学校生活とか、お家での出来事だとか、たわいない話をした。



お婆ちゃんは、私の大好きな笑顔で何度も頷きながら聞いてくれた。



「お婆ちゃん、そろそろ帰るね?またお見舞い来るから!」

「そうかい。美織ちゃんも忙しいだろうから、無理しなくてもいいからね。お母さんにもよろしくね」



寂しいなんて言わずに、私のこともお母さんのことも気にしてくれるのは、お婆ちゃんの優しさだ。



「うん、またねーっ」



お婆ちゃんに大きく手を振って、病室を出る。


< 2 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop