またこの場所で…
俺の言葉に二人は時計を見る。
ハッとしたような表情をする二人を見てつい笑ってしまう。
そんなに慌てなくても……
「せっかくの休み時間にごめんねー
また話そうね!美織ちゃん、一葉ちゃん!」
俺はこの後は帰宅。
授業?そんなの今日はおやすみ。
裕には文句を言われそうだけど、帰れる時に帰らないとね。
ひらりと手を振って普通科の廊下を抜け、特進へ戻った。
カバンをとって呆れたように俺を見る裕の目を横目にそそくさと帰宅。
「弄りがいがありそうな子達だったな」
クスリと笑う。
つまらない世界に、楽しげで有意義な時間が舞い降りてくる予感を感じた。