またこの場所で…



「一葉ちゃん、何かあった?」

「あ、ううん。なんでもないの。そんなことより私の水泳大会、妃波くんはわからないみたいだけど……楓月くん、来てくれるみたいよ?」

「い、一葉ちゃんっ!?」



ニヤリとして裕くんの名前を出す一葉ちゃんに、私の裕くんが好きだっていう気持ちがバレてるんじゃないかとドキッとする。



「私が誘っておいてあげたんだから、感謝しなさいよ?」

「そんな、聞いてないよ……」



私の一方的な感覚なのかもしれないけれど、今は気まずい関係の裕くんと一緒に応援するなんて、私の心が落ち着かない。



いろいろなことが気になって、一葉ちゃんの応援どころじゃなくなりそうだった。


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