またこの場所で…
「お姉ちゃん…!」
「二花!」
フリーリレーが終わってすぐ二花が濡れた髪を揺らして駆け寄ってきた。
走ってきた勢いのまま私に抱きつく二花。
その体がわずかに震えていた。
もしかして…ダメだった…?
私の予想は簡単にひっくり返った。
「上手くいったよ!それでね!?三笠くんに"きれいだったよ"って言われたの!
も~どうしよう!うれしすぎて困っちゃうよ…!」
二花はプレゼントをもらった子供みたいに飛び跳ねて喜んでいる。
…まぁまだ子供なんだけどさ。
にしても三笠くんって意外とチャラそうだけど、二花大丈夫かな。
でも二花がこんなに嬉しそうにしてるからいいか。
「お姉ちゃんはあと個人メドレーだよね!?頑張って…!」
「う、うん!頑張るよ!」
二花もダイビングの中学生の部で3位という自己ベスト更新した。
あと残すは私の400m個人メドレーのみ。