またこの場所で…
「私は応援するから、いつでも言ってね」
「だから、違うって言ってるでしょ。ほら休憩終わり」
変な勘違いをこじらせる前に話題を切った。
「はい、これ解いてー」
そう言って渡した問題。
テキスト問題だけじゃ、どうしても回答を覚えだしてしまうだろうから、渡したのは勉強の合間に書いた走り書きの応用問題。
それを受け取った美織ちゃんだけど、微笑ましそうに笑っていて、手が進んでいない。
「手、止まってるよ」
「あ、はい……ごめんなさい」
問題を解き始めた美織ちゃんを見て、俺も手を動かす。
勉強に集中し始めた美織ちゃんを見て、その後もう1度裕たちの方へ視線を戻す。
さて……何を描こうかな。