またこの場所で…



さすが特進クラスとしか言いようがない。



一回の授業でこれを理解できるんだもんね。



「……え、ええっ!?……はっ」



なんて考えているといきなり美織の声が聞こえた。



私達と同じく勉強しているであろう美織達の方を見ると、慌てて口を手で押さえている美織とそんな美織を見て笑う妃波くんが見えた。



美織が慌てる姿はよく見るけど…どうしたんだろう。



遠くてよく分からないけど美織の頬が若干赤くなってる気もするし。



「…あいつら……真面目に勉強してんのかよ…」

「アハハ…きゅ、休憩じゃないかな、うん…」



二人を見ていると隣から深いため息が聞こえた。



額に手をあてて眉間にシワを寄せる楓月くん。



私は苦笑いするしかなかった。



楽しそうに話してる二人を見てから、楓月くんの機嫌が少し悪くなった気がする。



気のせい…かな?


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