またこの場所で…

「楓月くんは、美織と幼なじみなんだよね？」

「そうだけど…それがどうしたの？」



楓月くんは勉強についての質問じゃないことに少し目を丸くしつつも答えてくれた。



一度楓月くんから離れて深呼吸をして、また顔を近付けた。



「……美織のこと、どう思ってるの？」

「……っ！ど、どうっていうのは…」

「好きか嫌いかで言えば？」

「……っ」



いつも冷静な楓月くんがわずかに動揺したのが分かった。



はぐらかされそうになったから、ストレートな質問をぶつけてみる。



私は美織の恋を応援したい。



もし楓月くんが美織に気持ちがないのを知らなくて美織を応援したら、美織を傷つけてしまうから。



だから楓月くんが思ってることを知っておきたいんだ。



答えたくないのか楓月くんはしばらく黙ったままだった。