北欧の死神~死刑執行人~





「っ、いた!」

私はやみくもに走り回ってようやく見つけた





ボロボロの布をまとった子供たちの集団



「お前たち、聞きたいことがある!」







「…なんだっ!」




全員がこちらを振り返る




全員の手にはナイフや棒が握られている


「俺らのとこにはなんもないぞ!食べ物分けてほしけりゃよそをあたるんだな!」



リーダー格らしき少年が言う


私と同じくらいか…






そう思った瞬間、全員の視線が私の服に引き付けられる






「上等な繊維…国の奴らか!!」



少年の一言で全員の目にあからさまな憎悪が宿る






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