北欧の死神~死刑執行人~
「ヤスさんのせいじゃないよ
どうせ俺らみたいな身分が何を言っても聞き入れてくれなかったさ」
「弥彦…ありがとな…
だがな…重症の優は事件の次の日に政府の奴らに連れていかれちまったんだよ」
優の姉に顔を向ける
「この情報が役に立ったらいいんだけどな」
「…」
「おい、どうした?」
「…いや、なんでもない
貴重な情報、感謝する」
「ああ、なんか困ったことあったらまた来いよ
俺らは優も戻ってきてほしいし、兄ちゃんも救いたい」
「…すまない
では、失礼する」
そういって、雪のように白い髪は闇の中へ消えていった…