恋ふうせん
久しぶりに旦那がついでくれるビール。

泡が白くてきれい。蛍光灯のせいかしら?

「今日は職場の人の送別会だったっけ?」

「あ、あぁ、うん、そう。」

少し動揺。でも、その後にもっと動揺する言葉が待っていた。

「俺さ、転勤だって。」

え?!

一旦心の中で驚いてから、少し呼吸を整えて改めて言う。

「え?転勤?」

「うん、そう。今の職場ももう6年目だしさー、そろそろかなぁとは思ってたんだけど。今日内示があった。」

「そ、それで、いつ?どこに?」

旦那は、少しいたずらっぽく笑う。

「どこだと思う?」
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