恋ふうせん
「はいはい~」といいながら携帯を開くと、智子じゃなく白井さんだった。

思わず、旦那の顔を見る。

旦那は全くこちらには意識を向けておらず、難しい顔で新聞を読んでいた。

さすがにここで白井さんからのメールを見るのは気がひける。

ひとまずパスタをざるに上げて、トイレに向かった。

高鳴る胸を押さえながら、携帯を開く。
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