恋ふうせん
月曜日の朝。

旦那の朝食の準備していると、新聞に目を落としていた旦那がふいに顔を上げた。

「なぁ。おまえ最近えらくはりきってるよな。」

「なにが?」

トーストにバターを塗りながら、旦那の方を見やる。

「化粧とかさ。」

「は?」

「なんか、少し若がえったんじゃない?」

「へ?」

「ま、いいことだけどさ。」

旦那はそう言うと、少し照れくさそうに新聞に目を向けた。

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