恋ふうせん
そう、それはわかってること。

ただ、今の気持ちはどうしようもない。

どうしたら区切りをつけられるのか、どうしたら忘れられるのか、全くわからない。

確かに転勤は、一つの区切りにはなるけど、本当にそれで離れられる?

「ちょっときついこと言ったけど、咲のこと思ってやから許してな。今、隆太と航太の顔思い浮かべてみ。」

智子は優しく言った。

また涙があふれてくる。一番大切なモノ。

それは子ども達だ。

わかってる、それも痛いくらいにわかってるのよ。

ただ、ひたすらにうなずくだけだった。

でも、智子の言うことは正しい。

早めに終わりにした方がいい。

このままずるずる2人で会うのはやめよう。

月曜日のお昼で最後にしよう。

私はその時固く決意した。
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