恋ふうせん
そんなことを思った瞬間、無性に白井さんの存在を確かめたくなってきた。

気づいたら、泣きそうになりながら白井さんにメールを打っていた。

『白井さん、先日の公園でのことが旦那に知られてしまったみたいです。どうしたらいいのかわかりません。今どこにいるの?』

そう、白井さんは今このマンションに住んでいるのか、それともいないのかさえわからない。

だって、全く連絡もとってないんだもん。

脱ぎかけた服をそのままにしゃがみこんでひたすら返信を待ってる自分。

なんだか滑稽だ。

久しぶりに降ってきた恋する気持ち。

年齢関係なく、恋って人をこんなにも変えてしまうものなのね。
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