白狐様の秘密
「んっ、ここは?」
目覚めると見知らぬ場所に来ていた。
「起きたんだね。よかった」ニコッ
に、人間かっ?!
「貴様っ!ここはどこだ?!」
「ごめんね?びっくりしたよね。
ここは僕の家だよ。怪我をしてたみたいだ
ったから。」
「世話をかけたな。では失礼する。
うっ…!」
「大丈夫?!まだ動かない方がいいよ!」
そう言うとこやつは妾を寝かせた。
なんのつもりだ。
コクハ
「僕は君と同じ狐の黒覇。きみは?」
黒覇は狐の姿へと戻った。
とても黒く美しかった。
「妾は、白狐の蝶蘭。ついこの間まで森を守っ
ておった。なぜ貴様は人間の真似事をする?」
「なんでだろう。でもこうでもしないと居場所
がないんだよね。」
黒覇は哀しそうに微笑んだ。
それから1週間、彼の家で沢山のことを学んだ。
家事や洗濯、野菜の育て方他にも色々。
人間とは愚かとだけ思ってはいたが、知恵もあり情もある者もいることを知った。
ある日、父上様から文が届いた。
゛蝶蘭、久しいな。
お前の顔を見たい。それに、私への報告待
っておるぞ。´´と
これは妾のした事が父上様のお耳に入ってしまったことを意味している。
「黒覇、すまぬ。故郷に帰ることになった。
父上様からの伝達があってな。」
「そっか。わかったよ。
それなら、僕も一緒にいくよ?」
「かまわん。妾一人で。」
「寂しいって顔してるけどなあ」
「…っ!そんなことない。好きにしろ。」
結局、黒覇と帰ることになった。