白狐様の秘密
朝ごはんを食べて家を出る。
毎日してることだけど今日だけ違う。
琥珀くんとゆきとぼたんと共に登校していること。
一緒に登校するのはいいんだけど、ただひとつ。
目立つのです。イケメンたちと歩けば当然皆さんの視線も痛いほどに来るのです。
「キャーっ!!」
黄色い歓声はなり止むことをしらない。
「琥珀くーん♡遊びにいこーよ」
「そんな子より私たちの方が楽しいわよ?」
確かに向こうの方が琥珀くんは楽しいかもしれない。
すると、琥珀くんが私の手を優しく握ってくれた。
「ありがと。確かに楽しいかもしれないけど、俺は咲羅と一緒にいたいから。」ニコッ
彼女たちは悔しそうにその場を離れていった。
「あ、あの。ありがとう。」
「ん?なにが?」
「私と一緒にいたいって言ってくれて…」
「うん、だって咲羅のことが好きだからね。」
そう微笑むと彼は教室に向かった。
「あ、待ってよっ!!」
今のって告白…?
でも、わかんないよ。
琥珀くんは本当はどう思ってるんだろう。
って、私さっきからずっと琥珀くんの事ばっか考えてるし。
キーンコーンカーンコーン。
「ち、遅刻しちゃうよおー!」
急いで教室へと向かった。