白狐様の秘密
「とりあえず、飯にでもするか。」
目の前に並んでくる豪華な料理たち。
「今日は客くるって伝えてなかったから、あんまいいもん出せないけどこれで我慢してくれ。」
「ご、豪華すぎるよっ!」
「そうか?さあ、食べようぜ。腹へってたら動けねえだろ?」
「う、うんっ、いただきますっ…」
おもむろに目の前にある小皿に箸を付ける。
見た目は水餅のような感じ。
「なに、これっ…おいしい。」
「ここに並んでる食べ物は全部神界でしか採れない物ばかりだからな。美味いのは当然だ。」
涼は微笑んで、私たちが食べているのをしばらく眺めていた。
食事がおわり、夜遅いこともあって今日はひとまずお開きになった。
なぜか、かりんは涼と同じ部屋で私が1人部屋。
…ん?
普通は女の子同士で部屋を一緒にするんだと思うんだけどなぁ。
疑問に思いながら布団に寝転がる。
「わあ!めっちゃふわふわっ♪」
思いのほかふわふわの布団に興奮してしまう。
身体全体を優しく包んでくれているせいか睡魔が襲ってきた。
だんだんと重くなる瞼。
今日は色々あって疲れちゃった。
仕方ないよね、明日はちゃんと琥珀くんに会うんだもん。
そのまま夢の世界へ入ってしまった。