白狐様の秘密
チュンチュンチュン…
小鳥たちの陽気な会話で目が覚めた。
「う〜ん…ふぁ…」
頭がぼーっとする。
ほんと朝だけは苦手で寝起きは動けない。
ガラガラガラ。
部屋の引き戸が開き、かりんと涼が立っていた。
「いつになっても起きてこねえから見に来たら、やっぱりか…はぁ…。」
「やっぱりってなに?」
「いや、お前昔から朝弱かったから今も変わんねえなと思ってな。」
相変わらずひどいなあ。
「早く支度しろ。」
「へ?」
「へ?じゃねーだろ。白のとこ行くんだろ。」
先に朝ご飯を食べてると言って涼とかりんは部屋から出ていった。
私も覚悟決めないと。
琥珀くんのこと知るのは少し怖いけど、でももっと知りたい。
よし!
ぼたんが用意してくれた袴をきて部屋を後にした。