トップシークレット

彼の覚悟

ーーーーーーーーーー

誘拐されてから4日が経った。
カーテンを開け窓から外を見上げると、空が厚い雲に覆われている。
今にも雨が降りそうだ。

黒田は朝から部屋にこもったままで、ずっと出てこない。
何をしているのだろう。

リビングの机の上には私の昼ご飯であろうカップ麺が何種類か置いてある。
私はひとつを手に取り封を切る。
今日は味噌ラーメンにしよう。

お湯を注ぎ、テーブルに置くと私は階段のほうへとむかう。
朝御飯は食べていないだろうし、さすがに昼ご飯は食べるよね？

一段一段階段を踏みしめ2階の廊下へおり立つと、ゆっくり足音を立てないように黒田の部屋へと近づく。
するとかすかに黒田の声が部屋から漏れている。
誰かと電話をしているのだろうか。