トップシークレット
「それにしても君も君だ。これはどういうつもりかね」

堂園が手に持っていた一台のノートパソコンを机に置き、開いてこちらへ向ける。
画面にはこう表示されている。

”お前の隠し子、並木琴子の娘を誘拐した。
隠し子の事実をばらされたくなければ、自ら総理大臣の職を辞任しろ。
猶予は7日だ。”

そして画面にはこの部屋のリビングの様子が映し出されている。
しかもリアルタイムで。

「どういうつもりって、そこに書いている通りだが?」

「私に辞職しろと?」

「辞職しなければ隠し子の存在をばらす」

「私は16年間も国民に支持されてきた、この国のトップだぞ?そう簡単に辞職できるわけがないだろう」

部屋の中は緊迫した雰囲気が漂う。
私は二人の様子を見つめるしかできない。

「辞職は飲まないということだな?ならばお前を支持している国民達に、お前のこれまでの汚い行いを知ってもらうしかないな」

黒田の高笑いに堂園は一瞬真顔になる。
私はそれを見逃さなかった。

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