護衛目的の執事です
脱衣室で服を脱ぎ、風呂場に入る。



鏡の前に立ち、シャワーに当たる。



髪、身体をささっと洗い終え、
大浴場からまた扉を潜り、奥の露天の温泉の方に浸かる。



しばらく静かな空間で目を瞑って黙想し、目を開けて腕を上に伸ばして伸びをする。



露天風呂と大浴場を繋ぐ扉の上にある時計を見ると、指していたのは8時35分。



そろそろ上がるか。



と立ち上がり、大浴場の方に移動し上がり湯を浴びる。



目覚ましがてら、
ほぼ水に近いものを浴びていると、ふと鏡に映った自分と目が合った。



銀色の腰下まである長い髪、



水色っぽい銀色の瞳、それに掛かる白銀の睫毛に、



白人よりも尚白い全身の肌。



アルビノと呼ばれる、
生まれつきメラニン色素を生成する遺伝情報が欠落し、肌などに色素がないといったものだ。



まぁ、私のものは異常らしく、
日焼けをしても普通だし、視力や聴覚といった五感は優れている。



以前、アルビノについて少し調べたら出てきた男とは大違いだ。

< 5 / 213 >

この作品をシェア

pagetop