メトロの中は、近過ぎです!
都心部が近づくにつれ、人が増えてくる。
もうこれ以上入れないだろうという状態なのに、駅で扉が開くたびに、人が乗り込んでくる。
ギュウギュウ押されていて、顔の前の空間だけは確保しようとするけどそれもままならない。
今日はやけに電車が揺れる
カーブを曲がるたびに傾く車内
そのたびに押しつぶされて息苦しくなる。
辛すぎる。
もう遅刻してもいいから次の駅で降りよう
そう決心したのに電車は斜めになったまま停車してしまった。
朝の地下鉄ではよくあること。前の駅に電車がいるから後続の電車が止まって待っているのだ。
なんでこんな時に……
なんでこんな状態のまま……
………
目の前がチカチカしてきた。
これはちょっとヤバイ。
立ち眩みの時の症状だ。
視界が砂嵐のようにザワザワし始める。
しばらくじっとしていれば収まるはず
だけど今日に限って砂嵐はひどくなって
景色までもが白黒になっていく。
更に異常な程に電車が揺れている。
これは本気でまずいかも
頭がボーっとしてきた。
もうダメだ。倒れる!
その瞬間、無意識に目の前にあった四角い黒い鞄を掴んだ。
「…だいじょ…か?」
遠くから聞こえる声
そして私は意識を手離した。
もうこれ以上入れないだろうという状態なのに、駅で扉が開くたびに、人が乗り込んでくる。
ギュウギュウ押されていて、顔の前の空間だけは確保しようとするけどそれもままならない。
今日はやけに電車が揺れる
カーブを曲がるたびに傾く車内
そのたびに押しつぶされて息苦しくなる。
辛すぎる。
もう遅刻してもいいから次の駅で降りよう
そう決心したのに電車は斜めになったまま停車してしまった。
朝の地下鉄ではよくあること。前の駅に電車がいるから後続の電車が止まって待っているのだ。
なんでこんな時に……
なんでこんな状態のまま……
………
目の前がチカチカしてきた。
これはちょっとヤバイ。
立ち眩みの時の症状だ。
視界が砂嵐のようにザワザワし始める。
しばらくじっとしていれば収まるはず
だけど今日に限って砂嵐はひどくなって
景色までもが白黒になっていく。
更に異常な程に電車が揺れている。
これは本気でまずいかも
頭がボーっとしてきた。
もうダメだ。倒れる!
その瞬間、無意識に目の前にあった四角い黒い鞄を掴んだ。
「…だいじょ…か?」
遠くから聞こえる声
そして私は意識を手離した。