メトロの中は、近過ぎです!
白い部屋
*****
無機質な鉄の門に描かれているのは、色とりどりのチューリップ。
だけどそれくらいでは誤魔化されないそびえる鉄の扉。
誤魔化そうとするから余計に寂しく感じるんだと私は思っていた。
早くここから出たい。
その一心で鉄の扉を睨んでいると、右側に暖かい人の気配を感じた。
ふちがみはると君だ。
私の右手を握って一緒に座っている。
どうやらここは私が通った幼稚園らしい。
私達はほとんどお友達もいなくなった教室の前で、お母さんが迎えに来るのを待っている。
ここはいつもの定位置。
幼稚園の入口の扉がよく見えるテラスの石段。
はると君は開いてる方の手で砂に何か書いている。
ずっとそうしていたらチューリップの絵のついた鉄の扉が開いた。
お母さん。
一気に胸が暖かくなる。
「真帆~」
お母さんが手を振っている。
私はお母さんに向かって駆け出した。
足にしがみつくと、近くから女の人の声がする。
「お疲れ様です~」
見上げるとはると君のママだった。
無機質な鉄の門に描かれているのは、色とりどりのチューリップ。
だけどそれくらいでは誤魔化されないそびえる鉄の扉。
誤魔化そうとするから余計に寂しく感じるんだと私は思っていた。
早くここから出たい。
その一心で鉄の扉を睨んでいると、右側に暖かい人の気配を感じた。
ふちがみはると君だ。
私の右手を握って一緒に座っている。
どうやらここは私が通った幼稚園らしい。
私達はほとんどお友達もいなくなった教室の前で、お母さんが迎えに来るのを待っている。
ここはいつもの定位置。
幼稚園の入口の扉がよく見えるテラスの石段。
はると君は開いてる方の手で砂に何か書いている。
ずっとそうしていたらチューリップの絵のついた鉄の扉が開いた。
お母さん。
一気に胸が暖かくなる。
「真帆~」
お母さんが手を振っている。
私はお母さんに向かって駆け出した。
足にしがみつくと、近くから女の人の声がする。
「お疲れ様です~」
見上げるとはると君のママだった。