メトロの中は、近過ぎです!
「大野です。新規事業にはこちらの方々のお力が不可欠だと思っております……」

あれ?
声も違う。
はるとくん はこんなに低い声じゃなかった。
どちらかと言うと高い方で…

「……若輩者ですので、いろいろと勉強させてください。みなさん、よろしくお願いします。」

背筋をピンと伸ばし堂々とした雰囲気。
話し方もしっかりしてて、頭を上げた時の爽やかな笑顔なんて、気持ちを持っていかれそう。

しかも大野……?

あの はるとくん ではないのかもしれない

「ということだ。大野君には、当面は課長代理としてここにいてもらうから、みんなもよろしく頼む。
以上」

課長からのインフォメーションはたったそれだけ。
それだけじゃ はるとくん なのか、そうじゃないのか分からないよ。
< 3 / 309 >

この作品をシェア

pagetop