冷たい君の甘い秘密






「はぁ〜…なんであたし水瀬くんに嫌われてるんだろ」




「うるさいからじゃない?」




「…おいそこの嬢さん。

慰めでも否定してくれたっていいじゃんかよ!!」




このちょっとキツめの美人は親友の北原 美希(きたはら みき)ことみっきー。



とにかく毒舌だ。




「だって、汐那以外の子とは普通に話してるのに汐那には冷たいじゃん。

それって確実に「シャラーーップ!!」




この人にはどうやらデリカシーというものが皆無らしい。




「ハハハ!冗談だって!そんな本気にしないでよ」




「わあ、こんなに笑えない冗談初めて☆」




笑ってるみっきーを尻目に、あたしは廊下側の水瀬くんの席に視線を移す。




たしかにみっきーの言うとおり、水瀬くんはあたし以外の女子とは普通に話すんだよね。




今だって、水瀬くんの席のまわりには女子がたくさんいて楽しそうに話してるし。





あたしが一体なにをしたっていうんだ。



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