侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
つわりが全くないのを良い事に、この一ケ月、ダンスレッスン頑張っといて良かったです。
それにレイモンド様も私が踊り易いように、さり気なくリードして下さいましたしね。
何はともあれ終わって良かった~!
レイモンド様の腕に手を回し、やり遂げた感マックスで壁の方へ移動していましたが、君は相変わらずダンスが下手だな……と、耳から一気に凍ってしまいそうなほど冷たい声で囁かれました。
ゴーン、そんな言い方しなくてもー!!
でも実は、アンディーの薔薇の件で機嫌が悪いだけとか?
と、自分に都合良く考えてみます。
「ほほ、申し訳ございませんでした。侯爵様バルコニーへ行きませんこと?」
幸いバルコニーには、どなたもいらっしゃいませんでした。
「あの……侯爵様、薔薇の事で怒っていらっしゃいます? アンディーの薔薇は受け取って、その……侯爵様からのものは受け取りませんでしたから」
声がだんだん小さくなるのが、自分でも分かります。
「わたくし、あの時は少し気が立っていましたの。失礼な事を申し上げてすみませんでした。ですから別に、侯爵様の薔薇よりもアンディーの薔薇を気に入ったという訳では無いのです」
サラリとした冷たい視線が私を舐めます。こ、怖い
「あぁあ、そう言えばあの日、僕は白薔薇を持って行ったね。そんな事すっかり忘れてたよ。あいつの薔薇を君が受け取ろうが受け取るまいが、別に僕にとってはどうでも良い事だけどね?」
「またあいつなんて……。そんな風におっしゃらないで下さいと何度お願い」
と言ったところで、レイモンド様が少し大きな声を出されました。
「あいつの事は愛称で呼ぶくせに、僕の事はご丁寧に爵位でしか呼ばない君に、そんな事言われたくないっ!!」
何だかこの人、怒っています。
私は、周りに聞こえてしまうのではないかとハラハラして、言葉の内容を考える間もなく
「侯爵様、大きな声をお出しにならないで! つまりわたくしが自由な呼び方で呼んでいるから、御自分も好きなように呼ぶと言う事ですね?」
レイモンド様は、呆れたようなお顔をなさっています。
「まったく君は何で……、あああああ、もうっ! とにかくあいつは、あいつだっ!」
子供ですかっ!?
それにレイモンド様も私が踊り易いように、さり気なくリードして下さいましたしね。
何はともあれ終わって良かった~!
レイモンド様の腕に手を回し、やり遂げた感マックスで壁の方へ移動していましたが、君は相変わらずダンスが下手だな……と、耳から一気に凍ってしまいそうなほど冷たい声で囁かれました。
ゴーン、そんな言い方しなくてもー!!
でも実は、アンディーの薔薇の件で機嫌が悪いだけとか?
と、自分に都合良く考えてみます。
「ほほ、申し訳ございませんでした。侯爵様バルコニーへ行きませんこと?」
幸いバルコニーには、どなたもいらっしゃいませんでした。
「あの……侯爵様、薔薇の事で怒っていらっしゃいます? アンディーの薔薇は受け取って、その……侯爵様からのものは受け取りませんでしたから」
声がだんだん小さくなるのが、自分でも分かります。
「わたくし、あの時は少し気が立っていましたの。失礼な事を申し上げてすみませんでした。ですから別に、侯爵様の薔薇よりもアンディーの薔薇を気に入ったという訳では無いのです」
サラリとした冷たい視線が私を舐めます。こ、怖い
「あぁあ、そう言えばあの日、僕は白薔薇を持って行ったね。そんな事すっかり忘れてたよ。あいつの薔薇を君が受け取ろうが受け取るまいが、別に僕にとってはどうでも良い事だけどね?」
「またあいつなんて……。そんな風におっしゃらないで下さいと何度お願い」
と言ったところで、レイモンド様が少し大きな声を出されました。
「あいつの事は愛称で呼ぶくせに、僕の事はご丁寧に爵位でしか呼ばない君に、そんな事言われたくないっ!!」
何だかこの人、怒っています。
私は、周りに聞こえてしまうのではないかとハラハラして、言葉の内容を考える間もなく
「侯爵様、大きな声をお出しにならないで! つまりわたくしが自由な呼び方で呼んでいるから、御自分も好きなように呼ぶと言う事ですね?」
レイモンド様は、呆れたようなお顔をなさっています。
「まったく君は何で……、あああああ、もうっ! とにかくあいつは、あいつだっ!」
子供ですかっ!?