侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
息の詰まりそうな数秒間の沈黙の後、レイモンド様がやっと口を開きました。
「君は、僕が彼女と行ってしまっても構わないのか?」
「ええ、わたくしなら1人で大丈夫ですから」
努めて穏やかに答えると、眉を跳ね上げ不愉快そうに
「僕が聞いているのは、そんな事じゃない」
独り言のようにぼそりと低くおっしゃいました。
そしてレイモンド様の声に重ねるように、焦れて甘えるような声が目の前から飛んできます。
「ねぇレイぃ、早くフロアに戻りましょう? あなただってこんな所にいても退屈なだけでしょう? さっきから本当につまらなそうな顔してるものぉ」
チラリと冷たい視線をこちらに送って、2人の親密さをアピールするかのように絡めた指を更に深く絡ませ、レイモンド様の手を自らのしなやかな腰に導いて、口の片端を歪めて意地悪く笑っています。
そして砂糖菓子の様な声を出し、
「さ、早く戻ってわたくしと楽しみましょう?」
まるで血統書付きの猫が、体をすり寄せて甘えているようです。
ほほほマリー様、花嫁の前で本当に大胆ですこと!
って私だってアホじゃありませんから、流石にここまでくれば、元カノさんか今カノさんに挑発されてる事くらい分かります!
「君は、僕が彼女と行ってしまっても構わないのか?」
「ええ、わたくしなら1人で大丈夫ですから」
努めて穏やかに答えると、眉を跳ね上げ不愉快そうに
「僕が聞いているのは、そんな事じゃない」
独り言のようにぼそりと低くおっしゃいました。
そしてレイモンド様の声に重ねるように、焦れて甘えるような声が目の前から飛んできます。
「ねぇレイぃ、早くフロアに戻りましょう? あなただってこんな所にいても退屈なだけでしょう? さっきから本当につまらなそうな顔してるものぉ」
チラリと冷たい視線をこちらに送って、2人の親密さをアピールするかのように絡めた指を更に深く絡ませ、レイモンド様の手を自らのしなやかな腰に導いて、口の片端を歪めて意地悪く笑っています。
そして砂糖菓子の様な声を出し、
「さ、早く戻ってわたくしと楽しみましょう?」
まるで血統書付きの猫が、体をすり寄せて甘えているようです。
ほほほマリー様、花嫁の前で本当に大胆ですこと!
って私だってアホじゃありませんから、流石にここまでくれば、元カノさんか今カノさんに挑発されてる事くらい分かります!