侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
その後も他愛も無いおしゃべりと笑い声は途絶える事は無く、楽しい時間を過ごしていると、ふいにアンディーが切ない目をしてぼそり。
「ねえセルル、どうして僕じゃダメだったの?」
「アンディー……」
何と言って良いか分からず困った表情で彼を見つめた時、絶好のタイミングで目に違和感を感じました。
「痛っ、目にゴミが入ったみたい」
指先で涙目をこすりながら言うと、
「大丈夫? 見てあげるよ」
と瞼を捲り、
「ああ睫毛だね、瞼の裏に付いてる……。取ってあげるからじっとしてて」
言うが早いかアンディーは、瞼を舌でチロリ。更にもう一度レロリ。
驚きとくすぐったさと恥ずかしさで、瞬時に茹ったトマトになって固まっていると、アンディーの肩越しに向こうから、怒った表情のレイモンド様が近付いて来るのが見えます。
まずいっ!!
氷のような視線に射抜かれ、身動きもできず立ち尽くした次の瞬間、
「私の妻から離れろっ!!」
赤黒い怒気を孕んだ声を絞り出し、レイモンド様はアンディーの肩を掴んで、私から引き剥がしたのでした。
「ねえセルル、どうして僕じゃダメだったの?」
「アンディー……」
何と言って良いか分からず困った表情で彼を見つめた時、絶好のタイミングで目に違和感を感じました。
「痛っ、目にゴミが入ったみたい」
指先で涙目をこすりながら言うと、
「大丈夫? 見てあげるよ」
と瞼を捲り、
「ああ睫毛だね、瞼の裏に付いてる……。取ってあげるからじっとしてて」
言うが早いかアンディーは、瞼を舌でチロリ。更にもう一度レロリ。
驚きとくすぐったさと恥ずかしさで、瞬時に茹ったトマトになって固まっていると、アンディーの肩越しに向こうから、怒った表情のレイモンド様が近付いて来るのが見えます。
まずいっ!!
氷のような視線に射抜かれ、身動きもできず立ち尽くした次の瞬間、
「私の妻から離れろっ!!」
赤黒い怒気を孕んだ声を絞り出し、レイモンド様はアンディーの肩を掴んで、私から引き剥がしたのでした。