侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
驚きと喜色が入り混じった弾んだ声とともに現れたのは、レイモンド様とはまた違ったタイプの飛び切り美男の貴公子様。
けどあれ、この人どなた様??
私は急いで記憶のページを遡りました。
「ルース様っ!!」
と目を見開いておっしゃったルイーズ様。
ってことはこの長身の美青年は、今夜の舞踏会の主催者のルース伯爵様ですか!?
秀でた額、優しく大きい菫(すみれ)色の瞳、高く堂々としていながらすっきりとした鼻梁、引き締まった大きめの口、芸術的なあごのライン。月光を切り取ったような銀の髪。
歳はレイモンド様より少し若い感じの方です。
それにしても神話レベルのこんな美男、過去にお会いしていれば覚えている筈ですが、頭の中をどうひっくり返してみても、全く記憶に御座いません。
知性的な菫色の瞳には、きょとんとしている私の顔が映っています。
伯爵様はふわりと口元を綻ばせるや「皆さん、エセル嬢をお借りしますね」と、楽し気におっしゃりながら、グイッと私の手を掴み急ぎ足でドアの方へ、そして回廊へ。
「あの、伯爵様っ!?」「お待ち下さい伯爵様っ!」と、途中何度かお声掛けしてみましたが、全く無視してとっとこお進みになられます。
雑種の猫が血統書付きのボス猫に虐められているのが可哀想で、助けてくれたパターン?
お優しそうな方ですもの、ええ、きっとそうね。
私の名前は入り口のネームコールか、ボス猫が呼んでるのを聞いたとか、そんなところよね。
ところでお庭に出ちゃったけど、どこまで行くの~?
けどあれ、この人どなた様??
私は急いで記憶のページを遡りました。
「ルース様っ!!」
と目を見開いておっしゃったルイーズ様。
ってことはこの長身の美青年は、今夜の舞踏会の主催者のルース伯爵様ですか!?
秀でた額、優しく大きい菫(すみれ)色の瞳、高く堂々としていながらすっきりとした鼻梁、引き締まった大きめの口、芸術的なあごのライン。月光を切り取ったような銀の髪。
歳はレイモンド様より少し若い感じの方です。
それにしても神話レベルのこんな美男、過去にお会いしていれば覚えている筈ですが、頭の中をどうひっくり返してみても、全く記憶に御座いません。
知性的な菫色の瞳には、きょとんとしている私の顔が映っています。
伯爵様はふわりと口元を綻ばせるや「皆さん、エセル嬢をお借りしますね」と、楽し気におっしゃりながら、グイッと私の手を掴み急ぎ足でドアの方へ、そして回廊へ。
「あの、伯爵様っ!?」「お待ち下さい伯爵様っ!」と、途中何度かお声掛けしてみましたが、全く無視してとっとこお進みになられます。
雑種の猫が血統書付きのボス猫に虐められているのが可哀想で、助けてくれたパターン?
お優しそうな方ですもの、ええ、きっとそうね。
私の名前は入り口のネームコールか、ボス猫が呼んでるのを聞いたとか、そんなところよね。
ところでお庭に出ちゃったけど、どこまで行くの~?