侯爵様のユウウツ 成金令嬢(←たまに毒舌)は秀麗伯爵がお好き?
サブリナは、きゃははと嬉しそう。

「サブリナ、何度も言ってるでしょう。自分のお皿にのったものは、きちんと自分で食べなさい! また同じ事したら、お母様本気で怒るわよ」

飛躍し過ぎかも知れませんが、将来人を利用する子になって欲しくはありません。

「はぁい」
しおらしくしゅん。

「そんなに厳しく言わなくても、良いんじゃないか」

ちっとも厳しくないっ!

隣ではサブリナがレイにさり気なく身を擦り寄せ、庇護欲を煽り立てています。
デレモンドは、頭なでなで良い子良い子って、ダメだこりゃ~。

「甘やかすのもいい加減にして。将来色んな意味で困るのはこの子なのよ」

「だけど無理に食べさせる事な」

「食べ物の事だけ言ってるんじゃないの! あなたもあなたよ、二歳児の手の平の上で良いように踊らされてどうするのっ!!」

何故だか今日は無性にイライラします。

「エセルごめん、僕の配慮が足りなかったね……」

私の瞳を数秒じっと見つめ、ポソリと呟く夫。

分かればいいけど……

「ジェラシーなんて可愛いね」くすくす

ジェ、ジェラ……? 

暫しの間、思考が八割停止します。
そんな私の隣では、
「ジェラシーってなぁにぃぃ?」

あ、やっぱりちゃんと話せる。
普通にジェラシーって言ったし。
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